2002/09/11
痴漢冤罪事件の話1
既にあちこちで話題になっていたので知っていると思いますが、刑事裁判では痴漢行為が認められず、無罪判決を受けた男性が、民事裁判では痴漢行為が認められてしまったという、ある意味珍事が起こりました。
事件の背景は、電車で秋葉原に向かっていた男性が、女性に対して痴漢行為を働いたとして逮捕されたことで起こりました。男性は無罪を訴え、刑事裁判では、女性の供述が極めてあやふやであったことや、母親が示談を申し立てる際に、初めて痴漢行為を受けた、と言っておきながら、実は過去1年の間に少なくとも5回も痴漢被害を訴えており、全て示談金を受け取っていたという大嘘まで判明したりなど、明らかに、「味をしめたために捏造した」と思われたため、男性が無罪となったのですが、今回は意味不明な理由をもって、痴漢行為を認定したのです。どのくらいおかしいかというと、その理由が「パソコンの趣味が無いのに早起きして秋葉原に行った」だの、「他の痴漢事件では示談金を得ているが、加害者が非を認めている」だの、「男性が当時の服装を覚えていない」だの、どう見ても言いがかりに近いものばかりでした。パソコンの趣味が無かったら、早起きして秋葉原に行ってはいけないのか(アニメショップに行くつもりだったらどうするんだ)とか、冤罪で逮捕されても、名誉回復されるために、この男性がどれだけ苦労したのか(2年間も痴漢のレッテルを貼られながら闘い、やっと無罪を勝ち取ったんだぞ)、他の男性にも同じことができず、無罪にも関わらず示談に応じた可能性だって高いし、しかも年に5回も痴漢行為にあったなんて通常考えられませんし、よしんば、今までの痴漢行為が本当であっても、今回の場合はそれで味をしめて行った行為でなかったとどうして言いきれるのか、そもそも自分の服装なんて覚えているものなのか、と、素人の私でも、幾らでも反論ができます。では、何故このような判決が出たのでしょう。
続きます。
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