2002/06/12
移植の話
某CAD系有名ソフトのバグの影響でVBで作ったアプリケーションが使えないという怪現象が発生しました。
私のほうで調査したところ、そのソフトにはサービスパックが出ており、それを当てると直るとドキュメントに記述されていました。早速当ててみたところ、直らないどころか、別途メモリ領域を破壊していることがわかるという始末。もちろん、サポートデスクに問い合わせても対応なんざしてくれませんから、急遽VBで作ったアプリをVCに移植するという対策が取られることになりました。やってみればわかりますが、これは物凄く大変な作業なのです。特にGUI系に強いVBは、お手軽簡単に最新のコントロールを使用できるのですが、同じ制御をVCだけで実行しようとすると、GUIに弱いVCでは最新コントロールの制御はお手上げ状態になります。しかし、既に市販されてしまっているプログラムのため、今更GUIを変更するわけには行きません。仕方ないですから普通は使わないようなコードをがんがんに入れて、無理矢理それっぽい画面を作成するという作業をこれから2ヶ月に渡って行わなければならなくなりました。本来、このような他言語間移植というのは非常に困難な作業であり、その対策としてマイクロソフトは「.NET」構想というのを打ちたてましたが、その恩恵に預かれるのは極一部のアプリに限られており、私がやっているようなレガシーデバイス制御は、恩恵どころかむしろ最新のヘルプ情報が更新されず、謎のバグに悩まされるという悲惨な状況に陥るわけです。思えば、私の最初の仕事も他言語間移植でした。こちらは、VCで作ったアプリをVA(VisualAgeC++というOS/2用の開発言語)に移植するというもので、こちらもターゲットはレガシーデバイスでした。なんだか昔からそんな仕事ばかりやってるんだなぁと、しみじみと感じたわけです。
そんなおり新しい仕事が平行で入ってきました。今度はWindows用のプログラムをSolarisに移植しろ、と。私はどうやら移植屋さんだと思われているようです。
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