2001/12/25
平和ボケの話1
今回の不審船に威嚇射撃を行ったことに対して鹿児島の馬鹿学生が反対デモを行ったようです。平和ボケもここまで行くと宗教ですね。
とりあえず、かのクラウゼビッツの戦争論から引用してみましょう。「戦争のような危険状態では善良な心情から生じる誤った考えこそが最悪の考えである」。今回のこの学生の行為はまさしく戦争論で喝破された「最悪な考え」そのものといえるでしょう。たしかに現在の日本はどこからも宣戦布告されていませんし、決して戦争状態ではないと言えるかも知れませんが、実際には現在はテロを中心とした「ルール無き戦争」状態であることは間違いなく、国民の拉致問題など、似非平和主義者が信奉してやまない日本国憲法に書かれている「基本的人権の尊重」が破られようとしている状態なのです。侵略という言葉を国語辞典で引いてみると「他国の主権や領土や政治的独立を侵すために武力を行使すること」とあります。日本国領海内に無断で立ち入った武装船というのはまさしく侵略行為を行ったに他なりません。実はこの手の侵略行為は冷戦時代から多々ありました(たとえば旧ソ連はトーキョーエクスプレスと言って戦闘機で日本の領空をしばしば侵犯して帰っていった)が、こちらからの勧告を受ければ直ちに引き上げるというのがルールとして存在していました。抑止力という概念は核兵器が最も有名ですが、この概念は本来は軍事力全てに当てはまる概念です。かの孫子においても戦わないことが最も良策であると書かれているとおり、そのためには相手に「攻撃することのリスク」を考えさせる必要があります。たとえばある国を攻撃した場合にあまりに損害が激しいようであれば、攻撃を踏みとどまります。これは戦争とは経済行為であり、戦争によって得られる利よりも損のほうが大きければ、戦争にならないからです(前述のトーキョーエクスプレスも一説によると日本のレーダ網と迎撃態勢の整うまでの時間を計測する目的があったとも言われている)。
続きます。
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