2001/04/27
プレゼンの話
一応企業なら必ずプレゼンというものを避けて通るわけには行きません。もちろんプレゼン自体は大学で理系の学部に行けば卒論発表という嫌がらせのようなプレゼンをさせられるのですが、卒論発表はあくまで教授という個人のために行うもので、顧客や社員という集団に対して行うプレゼンとはその性質も目的も異なります。
さて、集団に対するプレゼンというのは色々と工夫が必要となります。まず、視覚的にわかるようでなければそのプレゼンは失敗です。つまりプレゼン中に補足した言葉がなくとも、スライドを印刷して目を通せば、その内容がわかるようでなければ駄目です。また、プレゼンに関しては無難という言葉は通用しません。重要なのはインパクトです。そのためグラフや絵などを多用して、注意をひきつける必要があることは言うまでもありません。と、ここまではプレゼン経験者なら何をいまさら、と思うことでしょう。では次のことを行っていますか。動画やアニメーションは多用しないこと。動画やアニメーションというのは特に注意を引きます。ですがこれが全てのスライドに入っているようだと慣れが発生し、結局どこにポイントを置くべきだったのかが不透明になります。背景などで無意味なアニメーションを入れれば、そちらに注目が行ってしまい、見ているほうはただ気が散るだけです。アニメーションはここぞというときに派手に使うから効果があるのです。また補色を活用していますか。特に光の三原色の補色は抑えないと駄目です。背景の補色というのは最も目立つ色です。背景が紫なら文字は緑にすると極めて見やすくなります。これは当たり前の話なのですがきちんと補色を使いこなしているプレゼンというものを私はそれほど見たことがありません。
プレゼンは科学です。個人の感性だけで作ったプレゼンほど見にくいものはありません。おおまかなシナリオを考え、どこにヤマを持って来るかを考え、それに対する最も効果的な視覚効果を入れるだけで、あとは地味でも印象に残るプレゼンになります。少なくとも無駄に派手なプレゼンよりは。
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