2000/12/06
ポートとバスの微妙な関係の話
あるサイトでポートとバスの違いという話題で盛り上がっておりました。
まず、バスに関してあちこちで調べてみると各回路がデータをやり取りするための伝送路である、ということがわかります。対してポートはパソコンと周辺装置を結ぶための接続口、というのが一般的なようです。で、ここに問題の機器が登場します。AGPとUSBです。AGPはアクセラレーテッドグラフィックポートの略ですが、AGPのホワイトブックを読むとAGPはバスであると書かれています。対してUSBはユニバーサルシリアルバスの略ですから、こちらはバスとなります。ある解説書を読むと、ポートとはコンピュータ内部とコンピュータ外部を繋ぐ経路であり、バスとはコンピュータ内部を繋ぐ経路である、という記述が見つかりました。ところが、この定義だとAGPはポートになり得ませんし、USBはバスとはなり得ません。ある人に聞くと、ポートは端子のことでバスは経路のことだ、と言います。AGPが説明できません。webサイトを検索してみると某「間違いだらけの」情報通信辞典では「バスはパラレルである」とか書いてあったりします(USBはどう説明するんでしょうか)し、ポートに至ってはTCP/IP用のサブアドレスと断定(たしかにそれもポートと呼びますけど)していたりします。AGPとUSBのおかげでわけがわからなくなってきたのです。ネット上ではバスは複数機器、ポートは単一機器が繋がる、という珍説も誕生しました。これは珍説とは書きましたが、少なくともポートに関しては矛盾なく説明できるように見えます。しかし、バスが複数機器というのは嘘で、例えばバスマウスというものが存在しますし、AGPがバスであるということにも矛盾します。また、例えばCOMポートもシリアルバスと言うことがあります。そういうわけでわけがわからないのですが、私はこう解釈してます。バスは伝送路全体を指し、そのうち単一機器が接続するものを特にポートとも呼ぶ、と。つまりポートはバスの一部であると考えればすっきりします。
とか書きながら、実はAGPはAGBにしようとしたら既に商標があり、USBもUSPにしようとしたら商標があっただけだったりして。
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