2000/09/07
商標の話
最近あるゲームメーカが自社製品を片っ端から商標登録していることに対して反発している人達がいるようです。私から見ればナンセンス以外のなにものでもないです。
そういう人達の意見を見ると、もちろん論理的な説明などまったくなく、感情論だけで語っているのがよくわかります。多少論理らしきものを持ち合わせているように見えることもありますが、彼等の論理というのは基本的には「ナイフを持ったら戦争が起こるからナイフを全面的に禁止するべきだ」みたいな異常な論理の飛躍があります。酷いのになると夢を売る商売が夢を潰そうとしているというのまであります。そもそも商標登録というのはもちろん企業の自衛の目的もありますが、消費者の利権を守るためでもあるんです。例えばここに「東京謎ねっと」という製品があったとします。その製品が非常に優秀で画期的であれば、当然二番煎じ三番煎じの商品がはびこります。このときに「東京謎ねっと」を名乗る劣悪な商品が出回ることも当然考えられることです。それを買わされれば消費者の利権を損ないますし、その苦情は最初にその製品を作った本家に持ち込まれます。勝手に他社が作った製品に対してまで責任を取らされるいわれはありませんから、本家としては手のほどこしようがありませんし、放置すれば身勝手な消費者はその本家に対する悪評を立てるでしょう。これを防ぐ手段として商標は非常に有効なのです。商標があればその類似商品は作成できません。あまり知られていませんが紛らわしい商品も商標で保護されます。上記の「東京謎ねっと」であれば「東京謎ぬっと」とか「東京謎ねって」のような紛らわしい商品も排除されます。
企業の商標登録に反発するような連中には騒ぐ前にまず常識を知ってもらいたいものです。もっとも、理性というものを持ち合わせていない人種に対処する方法は基本的にはないんですけどね。企業も大変でしょう。ちなみにこういう連中に限って自分の真似をされると烈火のごとく怒って周りに迷惑をかけると相場が決まっています。やれやれ。
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