2000/09/03
精神分析の話
昔からの定番ですが、何個かの選択肢から選ばせてとか夢の内容を見て、心理を調べるなんて番組があります。こういうのは大抵は心理学とか言っていますが、これはフロイト精神分析学です。
ロールシャッハテストなどではある程度わかりますが、あの手の夢判断などではなにもわかりません。世界の流れはユングであり、フロイト精神分析学なんて世界中でも日本でしか信じられていないものなんです。そもそもフロイトというのは全ての衝動は性衝動にあると決め付け、長い棒状のものは蛇だろうと煙突だろうと男性器を指し、穴はゴルフホールだろうと扉だろうと全て女性器を指すとしています。さらに彼は自分の精神を基準に全てを決めたため、カラーで夢を見る人間はきちがいなど、むちゃくちゃなことを言っています。人間の心理なんてそんな単純なものではないのです。本来あの手の心理テストというのはトラウマチェックに使うべきなのです。たとえば、ある人が青い服を選んだとします。その本当の理由は人さまざまです。同じ過去に付き合っていた人が、という理由でも、つきあっていた人が青い服が好きだったからとか逆に嫌いだったから、と正反対の理由が考えられます。外から画一的に何々と決めつけるのではなく、何故その人それを選んだのかをその人自身の過去の経験から探り、その心理を知るため以外に使用するのはまったく意味の無いことなのです。おそらくテレビに出ているタレントはそのことを知っています。知っていて、ある人は受けを取るために、ある人は自分のイメージを上げるために利用しています。そのことを理解していますか?そんな番組が高視聴率を保てるのもほとんどの視聴者が馬鹿で愚かでどうしょうもないからです。それを見て自分がどうだこうだと騒ぐ馬鹿な視聴者をあざ笑うために彼らはあの番組を作っているのです。自分がこけにされていることを把握していますか?
私がここまで書いても、そしてこれを読んでもなお、そんな番組に踊らされるんでしょうね。だって躍らされたいんだから。それはそれでいいです。いいですから、他人にやるのはやめなさい。そして出たいい加減な結果で他人を勝手に評価するのはやめなさい。ここまで言われてもやるでしょうけどね。


 

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