2000/03/18
秋葉原の奇妙な話2
今日はとっても恐ろしい少女のお話です。恐い話が嫌いな人は読まないほうがいいと思います。
その少女を見たのは、たしかT-ZONEのPCDIYショップでだったと思います。お父さんとHDDを買いに来てました。なんて微笑ましい光景でしょうか。だっこされてるくらいでしたから五才くらいじゃないかと思います。おしゃまそうな、なかなかかわいい子でした。私の想像ですが、秋葉原なんて年に一回も来ていない、普通の家庭でしょう。質問しまくって店員を困らせる可能性があります。子供が暴れるかも知れません。なにかあったら店員さんのフォローをしようと思って動向を見守っておりました。ですが、そんな心配はこの親子、いやこの少女には必要ありませんでした。まず何を買うか悩んでいるお父さんに言った台詞が「いではもう四つついてるからこのままじゃつかないよ」い、井出?四つ?「だからささないとだめなの」そう言うと少女はお父さんをHDD売り場に置いてどこかに走り去ったかと思うとしばらくしてなにかを抱えて帰ってきました。「ぷろみせのがいいってはなしだよ」ぷ、プロ店?次の瞬間、私の背筋は凍りつき、鳥肌が立ちました。その小さな手にはプロミスのUltraATA66カードが握られていたのです。そう、いではIDEのことだったのです。すでにIDE機器が四つとも埋まっているため、ATAカードをつけないとHDDドライブが増設できない、とこの少女は言っていたのです。「だめだめ、それはうるとらあたのじゃないよ」ATA33とATA66の違いもわかるみたいです。「ばらくはだめ。ぷろみせとあいしょうがあるうだって」ばらくはバルクだと思っていたのですが、それがバラクーダのことだとわかったのは、のちにウェブサイトでプロミスとの相性の問題を知ってからです。初めは父親が仕組んだんだと思ってましたが、あれは無理です。あんなこと覚えさせられません。結局お父さんは少女お勧めのいぶむのHDDを買って帰りました。にこにこしながら大切そうにパーツの入った袋を抱える少女と釈然としない顔の父親を見送ったあとで、私は気づいてしまいました。この買い物はたぶんお父さんが少女を連れてきたのではなく、少女がお父さんを連れてきたのだということに・・・
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