2000/03/17
秋葉原の奇妙な話1
秋葉原ネタは評判がいいようです。だからというわけではありませんが、これから三日くらい秋葉原の話で行きます。秋葉原は不思議な町です。20年ほど行ってもまだ行くたびに新しい発見があるというのは驚きに値するのではないでしょうか。そんな不思議な秋葉原で最近遭遇した不思議不思議な人たちのお話をしたいと思います。あなたも秋葉原で目撃することができるかもしれません。
まずトップバッターは見た目は普通そうな青年たちです。その青年はジージャンにジーパンというラフなよくある姿で友人らしき青年と二人で秋葉原駅の電気街口改札口のあたりに立っておりました。もちろんこんな光景はよくある光景ですとも。ええ。ただし、その青年が手に持っているものがあんな物騒なものでなければ。その青年がむき出しのまま手にしていたのはなんと、明らかに使い込まれている三節棍だったのです。三節棍といっても知らない人がほとんどだと思いますので説明しますが、ようは三つの木の棒を鎖で止めた形状をした中国武道系の武器です。そうですね、ぬんちゃくの棒が一本多いものと解釈するとわかりやすいでしょうか。もちろん扱いはぬんちゃくよりも遥かに難しいと言われています。三節棍を持った青年の連れは手に大きな固そうな木の一枚板を持っておりました。厚さは結構ありました。2センチくらいはあったと思います。きっと三節棍のターゲットとして叩き割るつもりなのでしょう。つまりそのくらいの木の板なら軽く叩き割れる程の腕を持っているということになります。何度も書きますが、目撃したのは秋葉原です。国技館も武道館も後楽園ホールもありません。そもそも格闘技の道場すらありません。何故そんなものを、何故秋葉原に?謎はすぐに解けました。その青年たちは呆然と立ちすくむ私の横を摺り抜けて、青果市場跡の公園に向かって歩き去っていったのです。きっと公園で模範演技をするのでしょう。私も時間があれば是非見たかったのですが、私は人と待ち合わせをしていたため残念ながら公園まで行くことはできませんでした。
今でも次に遭ったら、と思っているのですがそれ以降彼等を見かけたことはありません。


 

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