2002/03/07
偽装食品の話1
牛肉が国産と外国産の偽装で問題になったと思ったら今度は鶏肉。もうありとあらゆる肉に出尽くしたと思ったら今度は野菜。そしてついに魚にまで偽装問題が出てきましたね。まあ、産地を偽るのも品名を偽るのも昔から行われている手口で、もはや感覚が麻痺しつつありますが、そうも言っていられません。そこで、有名どころを挙げて何故それらが今まで問題にならなかったのかについても書きます。
まずは本当に有名なネギトロから行きますか。ネギトロで使われている魚は、もちろんトロなんかではありません。大抵はカジキの赤身にオイルを混ぜたものです。これがなんでネギトロという名前で売られていても問題にならないかというと、トロと偽って販売しているわけではなく、ネギトロという商品として販売しているから、ということになります。ようするに「赤身のオイル混ぜにネギを加えたものをネギトロという」と定義したわけですね。これの面白いところは、例えばマグロというのは基本的にスズキ目サバ科マグロ属のことを言うのですが、かなり遠い親戚になっているスズキ目マカジキ科もしくはスズキ目メカジキ科のカジキを「カジキマグロ」と名前をつけて、「マグロ」として売るという荒業にも使われています。科の違う魚をマグロと偽るなんて、と思うかも知れませんが、それを言ったらキンメダイなんて目からして違うのにタイの名前つけてますから。それに前にも書きましたが、タラバガニなんてやどかりの癖にカニと偽っている、なんてことになってしまいます。似たような味や外見のものなら紛らわしい名前をつけても構わないのがこの国のやり方なのです。実際、野菜類のシメジが有名でしょう。通常「香りマツタケ味シメジ」といった場合のシメジはホンシメジを指しますが、市販のシメジはヒラタケのことですし、ホンシメジと書かれているのは実はブナシメジです。ブナシメジをホンシメジと偽っているじゃないかと思うかも知れませんが、これはブナシメジを「ホンシメジ」いう商品名で売っているので問題ないそうです。もちろん、原材料名には「ブナシメジ」と書いてありますし。
続きます。


 

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