2001/01/02
七福神の話
そろそろ初夢です。初夢というのがいつの日の夢なのかは諸説あるので、この際置いておいて、宝船に書かれている七福神についてだけ書きます。七福神は覚えていない人も多いでしょうからざっとあげますと恵比寿様、大黒様、毘沙門様、弁天様、福禄寿様、寿老人様、布袋様です。
さて、この中で日本古来の神様というのは実は恵比寿様だけです。恵比寿様というのはできそこないの神様で、イザナギ、イザナミの国作りの際に生まれて捨てられた、あの水蛭子のことなのです。いきなり縁起悪いですねぇ。次に大黒様ですが、この神様は大国主命(天津神に破れて追放された神様。縁起悪いですねぇ)のこととも言われますが、現在はインドからの輸入物で、破壊神シヴァの化身である異形の戦闘暗黒宇宙神マハー・カーラと言われています。この神様は死体が多く捨てられているシャマシャナという森に住んでいます。特徴からわかるとおり、死の支配神であり、とっても縁起悪いです。次の毘沙門様ですが、北方守護神であり、四天王とする場合は多聞天と言います。多くの夜叉、羅刹を手下にするとっても怖い神様です。弁天様はサラスヴァティのことです。この神様は今や誰も信仰しないブラフマンの后という設定があるのですが、そんなことはとっくに忘れ去られ、ただのアイドルとしてバラモンのあちこちに登場します。この神様のもとになったサラスヴァティという川があるのですが、今は消滅しました。やはり縁起悪そうです。福禄寿様と寿老人様は中国の神様です。この二人は区別がつけにくいためかごちゃまぜにされてしまいました。最近では同一人物の別名であるなんて言われてしまい、不幸を背負っている神様です。ちなみにこの二つを合わせた変な言葉に、南極寿老人というのがありますが、これの訳語はカノープスです(本当)。最後の布袋様ですが、これは実在の人物で、本名は契此と言います。で、この人の事を調べてもどうしても見つかりません。なんにしても、過去の六神の前例を見る限り、あまり縁起が良さそうではないですよね。
七福神信仰というのは、どうやら縁起の悪い神様を集める信仰のようです。
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