2000/11/10
IPv6の話1
やっとIPv6がスタートするようです。実際の稼動には混乱が付きまとうと思いますが何はともあれよかったよかった。IPv6に関しては色々な噂が交錯しており、とんでもない勘違いも多々あります。私が見た間違いの中で最もひどいのはIPv6は256の6乗の48ビットであるというものです。v6だから6文字というのはたちの悪い冗談かと思いきや、本人は本気だったようです。この一例を見てもIPv6というものがなんだかわからない人が多いことがわかります。そこで今回はIPv6とはなんぞ、という話をしたいと思います。これは余談ですがなぜIPv6なのかというとIPv5という言葉が既に商標化されていたためIPv6にしたという話です(真偽不明)。
そもそもIPv6というものが出てきたのはIPv4に限界が出来たからです。IPv4は現在のIPですが、これは32ビットのアドレスを持ちます。32ビットのアドレスというのは256の4乗で、これは約四十三億の組み合わせを持ちます。よって現在のインターネットに接続できる機器は四十三億個(実際には予約されたアドレスやスタートやエンドなどのアドレスがありますので繋げる個数はそれよりも少ない)となります。インターネットがこんなにいきなり巨大化するとはIPv4成立当時、誰も思っていませんでしたので、IPを割り振る際にはたとえクラスCと呼ばれるサイズでIPを割り振っていました。これは例えばインターネットに接続する機器が一つしかなくても256個のIPアドレスをあげるということで、そうすると実際には千七百万個しかIPがないのと同じことです。急激なインターネットの普及によりこのクラスCがやばくなりました。実際クラスB(約六万五千個)は既に枯渇しているという話もあります。慌ててクラスC未満の例えば四個とかそういう単位でIPを供給できるようにしましたがもはや遅きに失したという感じです。もちろんこのIPの枯渇問題に関しては色々な対策がされました。例えばプライベートIPやDHCPを用いたIPの再利用などです。
明日に続きます。
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