2000/05/26
DPIの話
こないだ秋葉原に出かけたときに昇華型プリンタを見てきました。話には聞いていたのですが、本当にきれいですね。問題はランニングコストです。今、富士カラーが行っているプリンティングサービスは手数料が500円で1枚あたり50円程度です。ところが昇華型プリンタはおよそ40000円。手数料抜きなら800枚印刷できます。これ以外にも専用用紙代やらインク代やらでお金が飛んでいきます。とてもじゃないですが敢えて買おうという気にはなりませんね。dpiはどれも300dpi程度。それでも公称2400dpiのインクジェットと比較するのは昇華型プリンタに悪いくらいきれいなんですが。そうそう、このdpiって単位、どういう単位だか御存じですか?
はい、1インチあたりのドット数です、と答えたかたには残念ながら外れと言わなければなりません。答えは25.4ミリメートルあたりのドット数です。同じじゃないかと思った人、違います。実質は同じことなのですが、実は50万円ほど違います。実は計量法という法律があり、これによってインチ・ヤード・ポンドなどを計量の単位とすることが禁止されました。これは国際単位であるSIに準拠するためです。よって、dpiを1インチあたりのドット数と表記することが許されなくなったわけです。台風もミリバールからヘクトパスカルに変わりましたが、この計量法によるものではないかと思います(ただし、計量法では圧力に関してはバールの使用を認めているのですが)。そんなの無視してもいいんじゃないかと思いますが、実はこれを守らないと50万以下の罰金刑になります。この法律のため、日本国内ではインチ表記の定規などもまったく販売することができなくなりました。まあ、それでもdpiを無理矢理mpiに置き換えず、定義量としての使用を認めたところはまだまともですね。
ところで、アメリカでは未だにインチやヤードという単位が使われていますよね。なんでもアメリカの言う通り、アメリカに習えの日本の官僚はアメリカがSI単位を使っていないことに対してどう考えているのか知りたいものです。
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