2002/09/20
プラズマテレビの話1
プラズマテレビというと、私はノートパソコンがまだラップトップパソコンと言われていた時代に、いわゆる「NECの98」に使われていた赤い単色の極めて見づらいディスプレイという印象が強すぎて馴染めなかったのですが、ちょっと思うところがありまして、調べてみました。
そもそもプラズマディスプレイのプラズマとは何でしょうか。プラズマ教授の大槻義彦氏に説明させればもっと判り易いのかも知れませんが、私の説明なので冗長になります。一般には分子の第四形態と捉えることが多いようです。分子は一般的に低温では固体、温度が高くなるにつれて液体、固体と形態を変えていきますが、さらに温度を高くすると、分子は分子状態から原子分離状態に陥り、さらに原子も電子と原子核に分離されます。その結果、電子は電子、原子核は原子核で勝手に振舞う、混沌とした状態に陥るのですが、この物騒な状態を「プラズマ状態」と言います。雷がプラズマの良い例だと思います。実は、プラズマ状態になった分子は可視ではありません。にも関わらず雷は見えますが、これは量子論の範疇に入ります。量子論においては、原子核の周りを回る電子は、一定軌道しか通ることが出来ず、そこにエネルギーを与えてやると、別の軌道にジャンプしてしまうと考えられています。判りにくいですか?。では、判り易くするために、太陽系を考えてみましょう。太陽が原子核、惑星が電子とすると、水星は水星軌道を回っていますが、エネルギーを与えると、水星と金星の間の軌道に行かずに、いきなり金星の軌道にまでジャンプしてしまうということです。さて、こうして金星の軌道を通っている水星は、非常に不安定な状態ですので、ちょっとした弾みで元の水星軌道にジャンプし直します。このときにエネルギーを失うわけですが、そのエネルギーを光として放出するのです。プラズマ状態の場合は、遊離した電子が原子や分子に衝突して蜂起させ、蜂起した原子や分子が元の状態に戻るときに発光することで、間接的に光っているように見えます。
続きます。


 

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