2002/01/25
オーストリッチの話2
続きです。
オーストリッチの肉は最近、特に狂牛病騒ぎで脚光を浴びていますが、日本ではそれほど食べられているものではないようです(実際、輸入量も飼育数も少ない)。もちろん、私自身オーストリッチの肉が実際に売られているのを見たのはこれが初めてでした。なにせこの店は本当に小さい店なので、どうやって供給ルートを手に入れたのかと思い親父に聞いたところ、狂牛病騒ぎの少し前からやばいことを感じてオーストリッチの仕入れルートを確保していたそうです(この親父の先を読む能力は馬鹿にできない。例えば今でこそ知られているプーアル茶だが、少なくともドラゴンボールでプーアルが登場する前からプーアル茶を扱っていたのは、私が知っている限りこの店だけだ)。その日は牛肉を食べに来たのですが、目の前にオーストリッチという新しい食材があるのに頼まないでいられるでしょうか?もちろん、いられるわけがありませんよね。そういうわけでオーストリッチのステーキを頼んでみました。とりあえず食べた感想ですが、噂には聞いていたものの、本当に牛フィレ肉と同じ感じです。肉質はやや硬く、といってそれほど硬すぎず、肉食ってるぞという満足感を得られる心地よい噛み応えでした。オーストリッチの肉には脂身がまったくといっていいほどありません。日本のフィレ肉は何故か霜降り肉ですから、そういう舌の上でとろける感じが好きな人には辛いかも知れません。ただ、余分な脂身がない分だけ旨みも豊富で、肉の赤みの旨みがわかり、はっきり言ってかなり美味しいと思います。もし何も言われずに出されたら、オーストリッチとは気づかなかったでしょう。ただし、今後オーストリッチが出されて何の肉か聞かれたら、たぶんわかります。よく言われているように臭みがないということはなく、本当に微量ですが、独特の匂いが気になりましたから。これは正直な話ですが、オーストラリア産やアメリカ産のの牛フィレ肉とどちらを食べたいかと聞かれたら、私は迷わずオーストリッチを選びます。
これを書きながら思い出しても、やっぱり旨かったな、オーストリッチ。
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