2001/05/19
ごきの話
昨日、ある場所でチャットしていたところ、トイレにゴキブリが出た、と騒いでいる人がいました。大きさを聞くと10cmというではありませんか。そんな馬鹿な。ギネス記録でもコロンビア産のゴキブリで9.7cmが最高です(ちなみに日本人が所有しています)。というわけで、今日は思いっきり引いてください。ゴキブリの話です。
ゴキブリの歴史は実に三億年。現存する昆虫の中では最も長い歴史を持っています。ゴキブリの語源はごきかぶりで、ごきとは食器、かぶるはかじることです。つまり食器をかじる生き物という意味ですね。世界にゴキブリの仲間は四千種います。そのうち日本に存在するのは六種類で、世界中のどこにでも存在する茶羽ゴキブリ以外にクロゴキブリ、ワモンゴキブリ、コワモンゴキブリ、トビイロゴキブリあたりが舶来物として生息しています。唯一、国産のゴキブリがおり、それがヤマトゴキブリです。ヤマトゴキブリはゴキブリの中でも最も寒さに強い種の一つであり、北海道にすら生息しています。ゴキブリは実は大量にキチン質を含んでいるため医療の世界で注目されています。キチンという素材は人体に対して免疫反応を起こさない物質であり、また自然と人体に吸収されてなくなってしまうため、皮膚の接着剤などに使用される物質です。現在はエビやカニの甲羅からキチンを抽出していますが将来はゴキブリから取ったキチンが医療用接着剤として使われるかも知れません。ゴキブリはねずみと同じように細菌などを媒介するため、人類にとっては危険な生物です。また、その生命力は髪の毛一本与えただけでも一週間生きるという話です。
こんなゴキブリですが、タイではゴキブリの卵を食用として用いますし、中国では漢方薬としてゴキブリの粉末を使用します。ゴキブリを食べる場合は生だと物凄い匂いが口一杯に広がりますので完全に火を通すことが重要だそうです。唐揚げが一番良いらしく、味はエビに似ているとか。どうです?一度食べてみませんか?


 

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