2001/03/27
ガルーダの話1
ヒンドゥの話を書いたので、ついでにヴィシュヌの乗り物、ガルーダについて書きます。はっきり言ってこの神というか生き物は洒落になりません。
そもそもガルーダはナーガという蛇族の王カドルーに卵の頃から隷属していました。卵から孵ってすぐに母親になんてうちは産まれたときから奴隷なんだ、と聞くとと昔、賭けに負けたからという答えが返ってきます。その賭けというのは太陽を引く馬の色は何色?というもので、ガルーダの母のほうが正解だったにもかかわらず、カドルーの母はイカサマを使って馬の色を変えて勝ち、そのため隷属することになったのです。ガルーダは産まれたばかりだというのにカドルーのところへ行って我々親子を開放しろ、と要求します。するとカドルーは無理難題を吹っかけるわけです。それは天界の不死の甘露、アムリタを取ってきたら許してやる、というものでした。それを適えるためには、天界の全ての神々を敵に回さなければなりません。まともに考えればできるわけがないでしょう。ガルーダはけなげにも天界へとたった一騎で戦いを挑みます。もちろん、天界の神々は罠を張って待ち構えていました。ガルーダはそれを難なく切り抜けます。神々は一致団結、必殺兵器チャクラまで持ち出してガルーダを攻撃します。でも、その攻撃ですらガルーダはびくともしません。逆に神々を打ち破ります。アムリタを守っているのは天界の神々の王、インドラです。そのインドラすらガルーダは雑魚扱い。軽くいなしてアムリタを奪い取ります。さすがに疲れを感じながら帰路につくガルーダを待ち構えていたのはヴィシュヌでした。疲れたところを襲うってのはなんとなくヴィシュヌって卑怯者なんじゃないかと思いますよね。でも、ガルーダは無敵です。化け物です。ヴィシュヌと互角の戦いをするんです。このままでは勝負がつかないと思ったヴィシュヌはしかたないのでいつもの姦計を使います。それはかわいい女の子に化けてお願い(はぁと)をする、というものでした。
明日に続きます。
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