2001/03/08
バッファアンダーランの話2
古いCD-Rは昨日書いた通り、データを書き込もうとしたときに読み込みデータが空っぽだと書き込みに失敗しますから、キャッシュにデータを溜める方法を使用していました(いわゆるCDウォークマンがメモリキャッシュを積んでいるのと理論的には同じです)。しかしキャッシュがCD-ROMの容量以上にない限り、バッファアンダーランが発生する可能性は常に有ります。そもそも12倍速書き込みでは理論値でも秒2メガ程度のデータが書き込まれますから、主流の2メガのキャッシュでは一秒でキャッシュなんか空っぽになってしまうのです。ではどうすればいいのでしょう。
データが空っぽになっても書き続けようとするからいけないので、データが空っぽになったら一度書くのを中止すればいいのです。非常に当たり前の話ですが、これは大きな進化でした。先日書いたとおり書き込みにはレーザを使います。回転している円盤にレーザを当てていたのを突然やめる、というのは技術的に非常に難しいのです。これを実現したのがバーンプルーフやジャストリンクです。私が資料にざっと目を通した限りではこの二つの原理はまったく同じといってよいです。ただし、これは後発の強みでしょうか、ジャストリンクのほうが多少は優秀です。バーンプルーフはキャッシュが空っぽになると書き込みを中断しますが、ジャストリンクはキャッシュに蓄積されたデータの残量が少なくなると書き込みを中断します。また、ジャストリンクのほうがデータの途切れる幅が小さい(どちらもCD-Rの許容データ跡切れ幅の規格の半分以下)です。さらに、バーンプルーフはそれに対応した書き込みソフトが必要ですが、ジャストリンクは対応してなくても自動的にその機能が働くということでしょうか(とはいえ、最新の書き込みソフトはどちらにも対応しているし、あくまで標準設定がオンかオフかの違いに過ぎない)。それ以外にもジャストリンク対応の書き込みソフトを使うと書き込みの途中中断をユーザが手動で行えるというのもありますが、特に必要だとは思いませんよね。
これで理解できましたでしょうか。まあ、知っていても意味があることとは思えませんが・・・。


 

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