2000/10/23
デジカメ画質の話2
昨日は最大ピクセル数は解像度の高さを表わしている言葉ではないよ、という話をしました。では解像度が高いというのはどういうことなのでしょうか。
ちょっとより道して先に画素数という言葉を説明します。画素数というのはCCDカメラの解像度を表わす言葉ですがこのCCDカメラというのは実はモノクロなんです。そこでCCDカメラにカラーフィルタというのをかけて色情報を取るのですが、当然このときに解像度は三つに割れます。例えばメガピクセル、100万画素というのは実際には33万3333の素子を持つと考えて下さい。さらにこのフィルタには原色フィルタと補色フィルタというのがあります。原色フィルタというのは光の三原色RGBを用いて画像を作成するのですが補色フィルタというのはこれのかわりにシアン、イエロー、マセンダの三色を使います。人間の目は他の色の変化に比べて緑色の変化に対する反応が高いと言われています。この補色フィルタは原色フィルタに比べて緑色の情報が倍取れる理屈なので、補色フィルタを使うと解像度が高くなるということになりますが実際にはこれをもう一度RGBに変換して表示しますからこのときのプログラムやフィルタの微妙な色加減などによって原色の再現性が変わりますし、原色フィルタに比べるとその再現性は落ちます。言い換えると補色フィルタにすることで稼げるのは、擬似的な解像度です。そういえばデジカメのスペックカタログを見ると解像度の横に有効の二文字がありますね。そう、ほとんど全てのデジカメはこの解像度を高くするために補色フィルタを使っているからなのです。解像度と画素数の関係はこれでおわかり頂けたと思いますのでここで元に戻りましょう。高い解像度を出すためにはどうすればいいかというと、これは以上の話から、もっとも狭い範囲をデジカメで撮ったときにどのくらいのピクセル数でそれを再現できるかにかかわってきます。そうすると大きなパラメータとなってくるのが今まで出てきませんでしたが拡大率(ズーム倍率)と接写距離です。
また続きます。


 

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