2000/09/27
五行の話
みなさんにお詫びしなければなりません。初めはあのまま白を切りとおそうと思っていたのですが、ぺんぎんBBSのほうでツリーができてしまい、さすがに罪悪感が沸いてきたので書きますが、以前に書いた水の妖怪の話は、呪術都市秋葉原?の話と同様に、でたらめです。もちろん、全てがでたらめというわけではありません。風火土の象徴妖怪の件や水の妖怪がいないこと、また水の妖怪がいなくなった理由などはほとんどが本当です。嘘なのはこれを風火水土という四元素に切ったことです。
ファンタジー小説やRPGの影響で当たり前のようになってはいますが、日本にはこのような四元素という発想は実は存在していません。存在しているのは五元素(五行)です。五行というのは木火土金水で、これは陰陽です(だから陰陽道は五房星を書きます)。五行なんて見たことないよ、という人も多いと思いますがカレンダーにもよく記述されています。ちょっと説明します。干支というのがあります。干支というのは子から亥までの12年を一周期として記述されるもの・・・ではありません。それは十二支です。干支とは十支と十二支の組合わせによる60年間を表わします。先ほど記述した木火土金水に対してそれぞれ兄と弟をつけたものが十支です。それぞれきのえ(兄)、きのと(弟)、ひのえ、ひのと、つちのえ、つちのと、かのえ、かのと、みずのえ、みずのとと言いますが、これならカレンダーで見たこともあるでしょう。この十支と十二支を組み合わせば単純に10×12で120通りとなります。でも干支は120年ではなく60年です。不思議ですね。これは十支と十二支は年に応じて別々に振られるからです。つまり十支は10年で一周する周期で、十二支は12年で一周する周期なのです。きのえ−ねの次はきのと−ねではなく、きのと−うしになるのです。よってきのえ−うしというような十支の奇数組と十二支の偶数組や、きのと−ねのような十支の偶数組と十二支の奇数組の組み合わせは存在しません。
私は日本における木の象徴妖怪やら金の象徴妖怪やらを知りません。本来の五行から見れば実は木と金と水がなく、かわりに風があるわけで、だから四元素に妖怪を当てはめるのは実はでたらめなのです。
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