2000/05/17
きょーふの三女神の話
妖精じゃないケルトの話です。といってもタイトルの三女神はケルトを探しても出てきません。
ケルトにはゲッシュというのがありまして、簡単に言えば自分自身にタブーをかけるのです。そうすると、そのタブーを破らない限り超常的な力を手にすることができるんです。逆にこれを破ると酷いことになります。これを何とか面白く使えないかと考えて生まれたのが三女神という概念でした。そのうち翻訳しますが、WordWorldというアメリカ製同人RPGシステムに付加するシステムとして私が考えたものです。
混沌のベイラ、秩序のディーナ、運命のティティの三女神は通称「きょーふの三女神」と言います。この三女神にゲッシュをかけることができるわけです。一番ボーナスが多いのがディーナです。この場合その状況が発生する確率が極端に低くなります。ただし、ゲッシュを破ると死ぬかそれに近いペナルティを受けます。普通にボーナスをもらえるのがベイラです。状況の発生確率が極端に高くなります。破っててもつまらないペナルティしか発生しません。一番ボーナスがもらえないのが運命の女神のティティです。状況に変化はありません。破ってもペナルティは起こることも起こらないこともありますし、ペナルティはベイラ以上ディーナ以下で発生しないことも半分くらいあります。
ティティ以外の二人にゲッシュするのは非常に危険を伴います。女に刃物を向けない代わりに剣術の達人になりたいというゲッシュをかけたとします。ディーナの場合は女に刃物を向けなければならないような事態が発生しません。ただし刃物を向けてしまったら片手を失うぐらいなら軽いほうだと覚悟するべきです。ベイラはこの手のゲッシュをかけるには最悪の女神です。夜な夜な女の刺客がやってきます。美麗の剣士と戦えばそれはきっと女性です。部屋の中で剣を抜くと、上から女盗賊が覗いています。破ったとしてもお腹を壊すとか、夕食に自分の嫌いなおかずが出るとか、下駄の鼻緒が切れたあげく鳩に頭の上に糞をされて嫌な気分になるとか、その程度です。よくある「出された食事はすべて食べる」のゲッシュも危険です。ディーナなら食事が出されなくなります。ベイラなら満漢全席を毎食食べる羽目になります。
さて、あなたならどの女神にどんなゲッシュをかけますか?
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