2000/05/11
医者の話
私の実家は医者なんですが、そう言うとにたにた笑いながら「じゃあ儲かってるんだ」なんて平然と言ったりする人がいます。医者がそんなに儲かるんだったらわざわざ脱税して捕まったりしないって。まともな医者ほど儲からないものはないと思いますよ。
皆さんは保険で3割負担とか1割負担とか言ってその金額だけ払います。残りのお金は国や健保組合に請求するのですが、ここに「削り部隊」というのがいて、出した薬の請求を削ってくるんです。それ以外にも例えばある薬は1日3回投与しないと効かないという研究発表があり、それが認められ、通説になっていたとします。ところが厚生省が1日2回という投与回数を決めていると医者が1日3回投与した場合、最後の1回は自腹を切れ、と言ってくるのです。こうなれば効かないのがわかっていて2回しか投与しない医者か自腹を切って3回投与する医者に別れます。だからまともな医者は儲からないのです。さらに言ってしまいますが、良い薬は大抵は海外の薬屋さんから出ています。こういう薬屋さんは当然厚生省の天下りなんか受け付けません。だから厚生省は売っても儲からない保険点数を付けてきます。単価100円なのに医者が請求できるのは101円とか。逆に天下りを受けるような薬屋の薬は同じ薬であっても単価200円で請求できるのは300円なんて値段を付けます。薬屋さんのほうも原価はだいたい同じなのに高い単価で売れますから、天下りを受けても充分利潤が出るわけです。この件に関しては実は恐い前例がありまして、ある薬屋さんが天下りを受けるのをやめたら、その薬屋の主力製品をマウスに10万倍投与して、ガンができたから発売禁止なんてことをされてしまいました。他の薬屋さんに対する牽制です。医療関係者は0という抗生剤と言えばわかると思います。確かに儲けようとすれば患者さんの負担が高くても儲けの良い薬を出せばそれは儲かります。でもまともな医者は儲かりません。そういう仕組みになっているんです。
うちの親もついにやっていけなくなって、こないだ病院を閉めてしまいました。ここのところかなりの病院が閉めていますがこのへんにも理由があったりします。


 

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