2000/03/31
権威の話
およそ権威というのはその権威以外の者をも偉いという錯覚に陥れるものです。今日はそんな話をしたいと思います。
昔、私がよく行っていたゲームサークルに困った連中が来ていたことがあります。ある雑誌で人間とモンスターの合の子の女の子が主人公の漫画を書いていたMという漫画家の弟とその取り巻き連中です。当の漫画家本人は物腰柔らかで謙虚な非常に良い人なので名前は伏せさせていただきます。そのサークルは基本的にはフリープレイで、その場で知り合いを増やしましょう、みんなで楽しみましょうという趣旨のサークルだったのですが、この連中は自分達だけで遊び、他の連中が来ても絶対に参加させないんですね。私もゲームサークルを運営していましたがサークルなんて赤字なんですよ。会場費すら出やしない。それでも続けているのは上で書いたように出会いを広げてコミュニケーションの輪を広げましょうという善意なんです。狭い会場のスペースを自分達だけが勝手に楽しむために占拠されちゃ他の人の遊ぶスペースも減るわけですし、困るんですよ。実際、本人達は知らなかったかもしれませんが、かなり迷惑がられていてRPGは禁止しようかという話が出ていたくらいです。それをいくら説明しても、金払ってるんだからいいだろ、みたいなことを言うわけです。挙げ句、言った台詞が「この人はあのM先生の弟さんなんだぞ」。かわいそうに、言った相手が私じゃなければよかったんですが。どうしたかって?もちろん言葉が暴力だということを教えてさしあげました。止めは「君がそのMの弟なのはよーくわかった。で、君はなんなんだ?ただの屑?その周りにいる連中はその屑をありがたがってる塵?」。それから、二度とそのサークルには来なくなりましたね。その後、彼もこのままではいけないと思ったのか、兄そっくりの絵柄とセンスで漫画家デビューしましたが、すぐに消えたようです。
権威なんてものは、誰も偉いなんて錯覚に陥らないような、「ペンギンケースの権威」くらいが丁度良いようです。
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