2000/03/24
ペイパークリックの話1
これからしばらく、審査が厳しいと言われているバナー広告会社の審査請求を片っ端からしようと思っております。ここ数日は連続で大きなサイトからリンクが貼られたために、200hits/dayを越えてますが、恐らく一過性のものでしょうから、基本的にはたかだか120hits/dayのうちのサイトが審査に通るわけが無く、間違い無く審査落ちするでしょう。落ちるのがわかっているところに申し込むのが不思議ですか?別に運良く受かればなんて甘いことを考えているわけではありません。これはビジネスの世界ですから。実はこれにはちゃんとした理由があります。その理由をこれから数日に渡って書きたいと思います。
インターネットビジネスにおいてよく取り上げられる話があります。インターネットビジネスは直販であることです。通常の商品はメーカが問屋に卸し、問屋が小売店に卸し、それをユーザが買うわけです。結局、メーカは低価格で問屋に卸し、ユーザは高価格で小売業者から購入することになります。ところがインターネットビジネスにおいてはユーザが直接メーカから買うことができる、つまり中間業者が入らないことが価格面で大きな利点となり、また中間業者にとって恐怖の存在となっています。中間業者絶滅の危機、なんて記事が出たりしています。もちろん、私はそこまで極端な現象は起こらないと思います。ただ、中間業者の競争が激化し、淘汰されていくことは間違いないとは思います。
しかし、非常に皮肉なことではありますが、こうした中間業者を廃したユーザ対メーカという優れたシステムを構築しつつあるインターネットビジネスは、そのサイトのCMのために中間業者を使っています。バナー広告会社(ペイパークリック)です。バナー広告会社はユーザと会社の間に入ってマージンを得ているわけで、これはまさしく中間業者であり、インターネットビジネスの抱えた大きな矛盾です。
こういった矛盾を抱えている以上、決してこのままでは終わりません。バナー広告業は今後どうなっていくのか、また、インターネットはどういう動きになっていくのかというお話を明日からしていきたいと思います。
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